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ネクストゲートの解体日誌~2~

皆さんこんにちは!

株式会社ネクストゲート、更新担当の中西です。

 

解体工事の鉄則:安全・信頼・効率を守る5つの原則

 

 

今回は、解体工事の現場で長年にわたり実践されている「鉄則」について一般的な市場での動向を基にお話しします。

解体工事は「壊すこと」が目的ですが、同時に、人命・周囲の安全・環境・再利用資源の確保という多面的な責任を負っています。だからこそ、確かな技術と厳密なルールが求められる世界でもあるのです。


◆ 鉄則①:事前調査と工程計画こそ“成否の8割”

 

解体工事は「着工前」にすべてが決まると言っても過言ではありません。

  • 構造(木造、RC造、鉄骨造など)の確認

  • 使用されている建材やアスベストの有無の調査

  • 近隣建物・交通・歩行者・地下設備などの把握

  • 工程ごとの重機配置・作業手順の計画

 

これらを怠ると、事故・クレーム・工期延長・コスト増加に直結します。経験と知識のある現場監督の存在が成否を分けるポイントです。


◆ 鉄則②:安全第一は当たり前、全員参加の安全管理が必要

 

解体現場には、落下・倒壊・転倒・粉塵・騒音・振動など、さまざまなリスクが存在します。

  • 毎朝のKY(危険予知)ミーティングの実施

  • 現場ルールの明確化(立入禁止・声かけ合図)

  • 高所作業時の安全帯、マスク、ヘルメットの徹底

  • 不測の事態への緊急停止手順の訓練

 

「誰かが守ってくれる」のではなく、全員が自分の命を守る意識を持つことが、最も重要な安全対策です。


◆ 鉄則③:分別解体と廃棄物管理は社会的責任

 

2000年の建設リサイクル法施行以降、解体現場から出る廃材の適正処理は法律で義務付けられています。

  • コンクリート、木材、鉄などの分別収集

  • 再資源化施設との連携

  • マニフェスト制度(産廃の流れを記録)による廃棄物トレーサビリティの確保

 

不適切な廃棄物処理は、施主・解体業者の双方に法的責任が及びます。だからこそ、誠実な対応と透明性のある報告が必要です。


◆ 鉄則④:近隣対応が“次の仕事”を決める

 

解体工事では、騒音・振動・粉塵・トラックの出入りなど、近隣への影響は避けられません。

  • 工事前の近隣挨拶と説明

  • 養生シート、防音パネル、防塵散水の徹底

  • トラックの誘導員配置

  • 苦情発生時の即応対応

 

丁寧な対応を徹底すれば、「またお願いしたい」「紹介したい」と言ってもらえる信頼につながります。


◆ 鉄則⑤:「壊す技術」だけでなく「創る目線」を持つ

 

解体工事は、次の建物や都市の再生に向けた“地ならし”です。だからこそ、壊すだけでなく、

  • 敷地内のインフラ配管の保全

  • 地中埋設物の調査・撤去

  • 再利用可能な資材の丁寧な解体

  • 建設業者との連携を見越した引き渡し準備

 

までを意識することで、「壊し屋」ではなく「都市の再生支援者」としてのプロフェッショナルな存在価値が高まります。


解体工事の鉄則とは、安全を守る、資源を守る、人との信頼を守るためのルールです。


目立たないけれど、社会の土台を築く「壊す技術」。それは破壊ではなく、次の未来を整える創造行為なのです。